グランドセイコーの高級腕時計は、30代にフィットする適度な高級感を持ったモデルが多い。日本のブランドということもあってか、日本人のビジネスパーソンが身に着けるとよく映える。計時精度と信頼性の高さも魅力的な、グランドセイコーの選び方を紹介しよう。
グランドセイコーとは
セイコーは日本を代表する時計メーカーのひとつ。なかでも、高級腕時計ブランド「グランドセイコー」は30代の男性にぴったりだ。その理由を明らかにすべく、まずはグランドセイコーの特徴を見ていこう。
セイコーの高級ブランド
グランドセイコーとは、日本が誇る時計メーカー、セイコーが展開するブランドだ。同社が1969年に世界初のクォーツ式時計を発売する以前より、精度や品質に磨きをかけて日本独自の機能美を追求し続けてきた高級時計である。
もちろんスイスの時計ブランドの製品も魅力的だが、グランドセイコーであれば日本人のスーツスタイルにぴたりと収まり、ビジネスシーンにもフィットしやすい。
しかも、信頼性のあるメイド・イン・ジャパンならではの優れた機能や性能を備えている点も魅力だ。
高い技術力をシンプルに凝縮
《 グランドセイコーの60周年を記念して発表されたスプリングドライブ・ムーブメント9RA5。その厚さは5mmと、従来よりも薄型に設計されながらも5日間のパワーリザーブを実現し、さらにリュウズの位置を裏蓋側に寄せることで低重心化が図られている。 》
グランドセイコーの時計は、世界的に見ても最高水準の計時精度を誇るムーブメントを搭載していることが特徴だ。
クォーツ式やメカニカル(機械式)はもちろんのこと、セイコー独自の「スプリングドライブ」を搭載したモデルも見逃せない。
《 ゼンマイが解ける力で針を動かすのは機械式ムーブメントと同じだが、スプリングドライブはローターの回転運動を電気エネルギーに変換。この電気エネルギーでICと水晶振動子を作動させて歯車の回転速度をコントロールし、針が正確に動くようにする仕組みだ。 》
スプリングドライブは、トルク(力)の大きいゼンマイを動力源としながら、水晶振動子で精度を制御するハイブリッド型のムーブメントだ。
高度なメカニズムを採用しながらも、腕時計の外観上はいたってシンプル。着用しやすいデザインで、しかも機械としての性能は抜群という実用性の高さも魅力だ。
30代の高級腕時計選び
日本国内で部品製造から組み立て、仕上げまでを一貫して行う、メイド・イン・ジャパンの高級腕時計ブランド、グランドセイコー。その時計は、日本のビジネスシーンと相性がよく、30代の男性が身に着けるに相応しい複数の要素を持つ。
ここでは、30代の高級腕時計の選び方について解説しよう。
使用シーンを考える
腕時計は、所有者の収入や社会的地位を想像させるアイテムであるため、自らのポジションやパーソナリティーに合わせて着用するモデルを吟味することも大切だ。
日常使いの腕時計を選ぶうえで一般的に考えられるのは、ビジネスシーンでの着用だろう。
30代ともなれば、若者としての側面と大人としての振る舞いの両方が求められる。社会的な上下関係も意識しなくてはならない年代であり、各年代との付き合いでも失礼のない身なりを整えることが重要だ。
ビジネスシーンのみならず、カジュアルでも身に着けられる腕時計ならば、汎用性が高い。つまり、主張を抑えつつも適度な高級感を持ったグランドセイコーは、30代にとって堅実な選択になり得るというわけだ。
値段を考える
腕時計は、価格帯によって素材感や仕上げに大きな差がある。
安価な腕時計は20代であればよかったかもしれないが、30代では少々チープに見えるかもしれない。かといって100万円以上の高級腕時計は、身の丈を超えていると見られる場合も考えられる。
収入と照らし合わせて現実的、かつ30代にフィットする価格帯は20〜70万円程度が目安になるだろう。そうした点からも、グランドセイコーのエントリーモデルは適切な選択といえる。
30代におすすめのエントリーモデル3選
30代の高級腕時計選びでは、着用シーンや価格帯にフォーカスすることが重要だ。メンズ向けのグランドセイコーは3つのコレクションを持つが、スポーツコレクションはビジネスシーンでは着用しにくい。
ここでは「ヘリテージコレクション」と「エレガンスコレクション」から30代におすすめのエントリーモデルを紹介しよう。
SBGA299
《 グランドセイコー「SBGA299」 スプリングドライブ自動巻き(Cal.9R65)。30石。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40.5mm)。日常生活用強化防水(10気圧)。51万7000円(税込み)。 》
ヘリテージコレクションの「SBGA299」は、スプリングドライブで駆動するスマートな外観の高級腕時計だ。
ステンレススティール製のケースとブレスレットは美しく磨かれており、さらに細身のベゼルやエッジの効いた時分針、インデックスとの組み合わせによってシャープなルックスに仕上げている。
また、インデックスの外側には白色のルミブライトを配しており、視認性を高めるとともに、アクティブな雰囲気も放っている。
SBGP003
《 グランドセイコー「SBGP003」 クォーツ(Cal.9F85)。SSケース(直径40mm)。日常生活用強化防水(10気圧)。37万4000円(税込み)。 》
ヘリテージコレクションの「SBGP003」は、年差±10秒という高精度のクォーツムーブメント9F85を搭載したモデルだ。軽くて薄いだけでなく、時針単独の時差修正機能を採用して利便性を高めている。
ケースは「ザラツ研磨」により歪みの少ない鏡面仕上げとなっており、艶のあるブラックダイアルが際立つ。
ケース径は40mmでスーツスタイルの袖口に収まりやすく、主張を抑えた優美な高級腕時計を求める30代に向いているだろう。
SBGX331
《 グランドセイコー「SBGX331」 クォーツ(Cal.9F61)。SSケース(直径38mm)。日常生活用防水(3気圧)。40万7000円(税込み)。 》
エレガンスコレクションの「SBGX331」は、クォーツ式ムーブメント9F61を搭載した3針モデルだ。ストラップにはブラックのクロコダイルを採用し、ドレッシーな佇まいとなっている。
風防は、ドーム型のデュアルカーブサファイアガラスで、ザラツ研磨によるケースと相まって繊細なエレガンスを演出している。冠婚葬祭にもフィットする30代向けの高級腕時計としておすすめだ。
エントリーモデルから始めよう
グランドセイコーの腕時計は、日本人の手首によくフィットし、価格帯や高級感でみても30代向きだ。
ビジネスシーンで身に着ける腕時計なら、100万円を超えるような高級腕時計を選ぶ必要はない。30代の腕時計選びは、身の丈に合ったエントリーモデルから始めよう。
Contact info: セイコーウオッチお客様相談室 Tel.0120-061-012
川部憲 Text by Ken Kawabe
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