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ショーメ「オルタンシア」コレクションの人気3選。ハイジュエラーが魅せる逸品たち

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  • ショーメ「オルタンシア」コレクションの人気3選。ハイジュエラーが魅せる逸品たち


    「ショーメ」は、パリで誕生して以来、各国の王室や貴族階級を顧客に持つ、世界的なハイジュエリーブランドとしてその名を知らしめている。そのウォッチコレクションのひとつである「オルタンシア」は、気品あふれる逸品だ。その魅力について掘り下げていくことにしよう。
    《 1907年よりパリのヴァンドーム12番地に建つショーメ本店。 》

    ショーメの基礎知識

    ヨーロッパの歴史に根差し、王侯貴族からの信頼も積み重ねてきたショーメは、世界有数のハイジュエリーブランドとして、その地位を確固たるものとしてきた。
    卓越した技術力を時計作りにも取り入れ、比類のない作品を世に送り出し続けているブランドでもある。宝飾品の名門として知られるブランドの背景について解説しよう。
    グランサンクのひとつで結婚指輪が有名

    グランサンクという言葉を耳にしたことがあるだろうか。パリにあるラペ通りと、ヴァンドーム広場にブティックを構える宝飾品店の総称である。パリの5大宝飾店、あるいはフランス高級宝飾店協会を指す。
    この言葉は、主に日本においてパリの5大ハイジュエリーブランドを指す際に使用されており、日本以外では通用しないこともあるから注意が必要だ。
    由緒あるショーメは、1780年にサントノーレ通りで生まれた、グランサンクの一角を占めるハイジュエリーブランドである。
    ハイジュエリーブランドとして高い評価を得ており、多くの貴族階級のティアラを手掛け、その数は5000以上ともいわれる。ゆえにショーメが手掛ける結婚指輪に憧れる女性は数多い。
    《 ショーメは1780年の創業以来、王侯貴族のために2500を超えるティアラを製作してきた。 》
    ジュエリーの宝飾技術が時計にも生かされる

    ショーメは宝飾品で培った高度な技術を、時計にも存分に生かしている。その結果、生み出される時計は、丹念に、根気強く製作された比類なきタイムピースである。
    ケースやダイアル、ブレスレットがたたえる見事なボリュームは、綿密な工程によってもたらされる美しさを備えている。
    ギヨシェ彫りやエナメルの装飾、エングレービング、そして多数のジュエリーのセッティングには、どれも卓越した技巧が用いられている。
    これらの極めて高度な装飾専門技術は、ひとえに、最高級の宝飾品を創造してきたその経験に裏打ちされたものだ。それらの技ひとつひとつに、ディテールへの妥協なき追及が凝縮されているのである。
    《 創業者マリ=エティエンヌ・ニトがイエローゴールド、エメラルド、ファインパールを用いて1811年に製作した2本のジュエリーウォッチ。上は時計、下はカレンダー(月と日付)を表示。フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトの最初の妻、皇后ジョゼフィーヌの息子からバイエルン王国のオーガスタ妃へ贈られた。 》

    ショーメの魅力や特徴

    パリに生まれ、貴族や愛好家たちの心を掴んできたショーメであるが、その魅力は、生み出される時計の随所に詰まっている。
    まさに芸術品とも呼べるモデルを発表してきた同ブランドの特徴について見ていきたい。
    美しいダイアル

    時計の価値を象徴する要素のひとつであるダイアルは、その時計を創造するブランドの長い伝統や「サヴォワールフェール(経験値・ノウハウ)」が感じられると同時に、時刻が読み取りやすいように高い視認性をも備えていなければならないと、ショーメは考えている。
    単に豪華なだけでなく、実用性が確実に担保されているからこそ、真の高級時計であるという理念に基づいているからである。
    そのような思想によって開発される新モデルには、それぞれに、いくつもの仕上げが施されてきた。「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチがまとうレース装飾や象嵌細工は見事というほかなく、「ダンディ」コレクション ウォッチに採用されたバヤデールストライプ、「クラス ワン」コレクションのサイレイ仕上げなどにも、芸術性と実用性の融和を求めるショーメの神髄がある。
    正確に時を刻みながら感動を喚起する美しいダイアルは、宝飾品並びに時計双方に熟練した職人が持つ創造性や技術を、伝統の中で受け継いできた成果なのだ。
    《 「ダンディ」コレクション ラージモデル。自動巻き。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。18Kピンクゴールドケース(直径38mm、厚さ9.43mm)。30m防水。186万円(税別)。 》
    自然をモチーフにしたコンプリケーション

    ショーメは、自然主義の匠として、自然をモチーフとしたコンプリケーションを生み出してきた。数々の機構には、自然が持つ躍動感が独自の手法で表現されている。
    例えば、アジサイが有する繊細な美しさに着想を得たコレクションでは、トラディショナルな針に代わり、さまざまな形状やサイズのアジサイの花が時を知らせてくれる。
    自然・動作・時間を融和させたクリエーションによって、ナイーブな花弁が華麗に舞いながら、ゆったりと時が流れてゆく。
    ショーメのタイムピースには、様式化された自然が映し出されている。うっとりとするような、魅惑的な光景が目に浮かんでくるだろう。
    400年以上の歴史

    18世紀の後半にジュエリーブランドとして誕生したショーメだが、時計作りにおいても400年以上の歴史を誇っている。
    ブランド初の腕時計を完成させたのは、皇帝ナポレオン1世が君臨する第一帝政時代にまでさかのぼる。以来、巻き上げ式時計や触感時計といった、数々の革新的技術を大胆に用いてきた。
    それだけでなく、貴金属や宝石などを採用したオリジナリティーあふれる作品を手掛け、唯一無二の時計作りに挑み続けてきたのである。
    主なコレクション

    ここで、ショーメの代表的なコレクションについて紹介しよう。まずは、「ボレロ」コレクションについて触れてみたい。
    ゴールドに身を包んだいでたちは、優雅でありつつ、官能的な香りも漂う。現代に生きる、高貴な女性の美しさを存分に表現している時計だ。
    「オルタンシア」コレクションには、オーセンティックな美への賞賛が込められている。シンプルでありながらも、ため息が漏れるほどの美しさを持つ逸品といえる。
    「クラス ワン」コレクションは、ショーメにとって初となるスポーティージュエリーウォッチだ。ダイヤモンドとラバーによるデザインは、カジュアルシック・スタイルの基準といえる。

    《 「ボレロ」コレクション ウォッチ スモールモデル。クォーツ。18Kローズゴールドケース(直径30mm、厚さ7.60mm)。30m防水。 》

    「オルタンシア」コレクションの主なモデル

    「オルタンシア」は、ショーメの伝統を語る上で欠かすことのできないコレクションである。代表的なシリーズであるエデン ウォッチのうち、主なモデルを紹介しよう。
    マラカイトダイアルが目を引く「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチ

    ダイアルに天然石のマラカイトを採用し、装飾品と時計、それぞれの創作ノウハウを高度に融合した技術が結集するモデルが「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチ、Ref.W84534-001である。
    マラカイトの鮮やかな色合いと、ポリッシュメッシュブレスレットにも採用された18Kピンクゴールドの組み合わせが個性的なコントラストを生んでいる。

    《 「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチ。Ref.W84534-001。クォーツ(Cal.ETA E01.001 H4)。18Kピンクゴールドケース(直径21.5mm、厚さ7.7mm)。30m防水。305万円(税別)。 》
    日本だけの限定サクラカラーを採用した「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチ

    「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチ、Ref.W84253-001は、女性らしさ、パリの気品、そして日本の春を思わせる柔らかなサクラカラーを融合した、日本限定モデルだ。
    ピンクのマザー・オブ・パールダイアルの12時位置に1石、またベゼルにも27石のブリリアントカットダイヤモンドをあしらった、優美な逸品である。

    《 「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチ。Ref.W84253-001。クォーツ(Cal.ETA E01.001 H4)。SSケース(直径21.5mm、厚さ7.7mm)。30m防水。49万2000円(税別)。 》
    艶やかなメタルとダイヤモンドの繊細なコントラストの「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチ

    スノーセッティングのパヴェダイアルと、18Kホワイトゴールドにダイヤモンドがセットされたしなやかなジュエリーブレスレットを採用し、まばゆい輝きで光のゆらめき、きらめく自然の美しさを表現する「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチ、Ref.W84254-001。
    手作業で埋め込まれたダイヤモンドの数は、実に900石近くにも及ぶ。比類なきノウハウに支えられたハイジュエリー・コレクションである。

    《 「オルタンシア」コレクション エデン ウォッチ。Ref. W84254-001。クォーツ(Cal.ETA E01.701-H4)。18Kホワイトゴールドケース(直径21.5mm、厚さ7.7mm)。30m防水。1210万円(税別)。 》

    時計のメンテナンス

    大切な時計は、いつまでも愛用し続けたいものだ。そのためには、日ごろのメンテナンスは不可欠といえる。手入れの方法、そしてアフターサービスなどについて確認しておこう。
    《 ショーメ 銀座本店(東京都中央区銀座3-5-7) 》
    日常の注意点

    塩分は、ジュエリーウォッチにとっては大敵だ。腐食を招きかねず、慎重に対応したい。触れた海水は真水で流し、その後、柔らかい布で優しく拭き取る。
    ねじロック式などでは、水気にも注意を払おう。リュウズが正確にはまっていることを確かめ、水が入りこむことがないように配慮が必要だ。
    磁気のある場所に放置することも控えよう。磁気の影響によって、時計が急激に進んでしまったり、場合によっては完全に止まってしまったりする場合があるのだ。
    ショーメの保証とアフターサービス

    購入した時計には、国際保証が付されている。保証書に記録された購入日を起点とし、かつ販売店もしくは正規代理店の押印によって、2年間有効となる。
    加えて、アフターサービスの体制も万全だ。ウェブサイトに登録されているすべてのブティックにおいて、正規に購入されたショーメの時計を引き取るシステムが整備されている。
    さらに、同社の有するネットワークにより、より広範なサービスと、研ぎ澄まされた専門技術の恩恵を享受できるのだ。
    グランサンクの魅力が詰まったショーメ

    パリを代表する宝飾品ブランドであり時計メーカーであるショーメは、グランサンクのひとつとして世界の羨望を集める存在だ。
    深い伝統に支えられた、卓越した技術によって生み出される高貴な魅力に、ぜひ触れてみてほしい。

    川部憲 Text by Ken Kawabe



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