クロノグラフは、やはり時計好きの男にとって、飛び切り特別な時計だ。クロノグラフ秒針や、インダイヤル、タキメーターなど、メカニカルな雰囲気が男心をくすぐる。
今年もそんな魅力的なクロノグラフの新作がいくつも登場した。ここに挙げたのは、そのなかでも特に魅力溢れるモデルたちだ。
福田豊/選&文
魅力溢れる新作クロノグラフ
クロノグラフは、やはり時計好きの男にとって、飛び切り特別な時計だ。
まず、操作できるのが素晴らしい。時計は普通は「見る」だけのものだが、クロノグラフは自分でスタート・ストップができる。
それにプッシュボタンを押したときの「軽い」とか「硬い」とか「快い」とか、はたまた音の「大きさ」だとか「響き」だとか「音質」だとか、モデルによって個性が楽しめるのが特別なところ。そういう時計は、ちょっとほかに見当たらない。
そしてなんといっても、デザインが格好いい。クロノグラフ秒針や、インダイヤル、タキメーターなど、メカニカルな雰囲気が男心をくすぐる。
だから男はいつだってクロノグラフに夢中になってしまうのだ。
さて。今年もそんな魅力的なクロノグラフの新作がいくつも登場した。ここに挙げたのは、そのなかでも特に魅力溢れるモデルたちだ。
なかには生産が追いつかず、入荷を待たなければいけないモデルもある。限定本数のため、急いで買う必要のあるモデルもある。
でも、どれも大おすすめのものばかり。多少待ったり、急いだりしても、それも楽しみというもの。その価値がきっとあるのだ。
ベル&ロス「BR 05 クロノ ブルー スティール」
《 ベル&ロス「BR 05 クロノ ブルー スティール」 直径42mm 自動巻き(Cal.BR-CAL.301) 37石 2万8800振動/時 100m防水 SS 73万円(税別) 》
昨年デビューした「BR 05」は、これまでベル&ロスがフィールドとしてきた「陸」「海」「空」ではなく「都市」をテーマとした、まったく新しいコレクション。ケースとブレスレットを一体化させた、いわゆる「ラグジュアリースポーツウォッチ」のスタイルが大きな特徴だ。これはその新作のクロノグラフモデル。ケースサイズを40mmから42mmに拡大し、よりスポーティーな印象。インダイヤルをケースと同じスクエア型にしたのも目を惹く特徴。ブレスレットとラバーストラップの2種、ブラックダイヤルとブルーダイヤルの2色の、全4モデルをラインナップする。
ブルガリ「アルミニウム クロノグラフ」
《 ブルガリ「アルミニウム クロノグラフ」 直径40mm 自動巻き(Cal.B130) 37石 2万8800振動/時 100m防水 アルミニウム 45万5000円(税別) 》
「ブルガリ アルミニウム」は1998年にデビュー。アルミニウムとラバーという斬新な素材使いに世界中が驚いた革新的モデルであった。それを約20年後の今年に復活させた新作。素材使いやミニマルなデザイン、ブラックとホワイトのカラーリングなど、オリジナルの魅力をほぼそのまま踏襲。その一方で、ケースを38mmから40mmへと現代的にアップデイト。防水性能も以前の日常生活防水から100m防水へとアップし、機能的に実用的にした。クロノグラフのほかに3針をラインナップ。いずれもマニュファクチュール=ブルガリならではの高性能ムーブメントを搭載する。
ショパール「アルパイン イーグル XL クロノ」
《 ショパール「アルパイン イーグル XL クロノ」 直径44mm 自動巻き(Cal.Chopard 03.05-C) 45石 2万8800振動/時 100m防水 ルーセント スティール A223 220万円(税別) 》
昨年発表された「アルパイン イーグル」は共同社長のカール-フリードリッヒ・ショイフレが1980年に初めて手がけたメゾン初のステンレススティールケースモデル「サンモリッツ」がルーツ。その「サンモリッツ」を40年後に息子のカール-フリッツが発見し、祖父で会長のカールの力を借りて蘇らせた、ショイフレ家3代の物語の詰まったモデルである。これはその新作のクロノグラフモデル。ケースサイズが44mmに拡大されたのが、よりスポーティーな雰囲気。インデックスの「Ⅲ」「Ⅵ」「Ⅸ」がインダイヤルに変わったことで、より現代的な印象になったのも大きな特徴だ。
オメガ「スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティール」
《 オメガ「スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティール」 直径39.7mm 手巻き(Cal.321B) 17石 1万8000振動/時 50m防水 SS 151万円(税別) 》
1969年のアポロ11号による人類初の月面着陸を初め、すべての月面着陸で使用された「スピードマスター」に搭載されていたムーブメントが「キャリバー321」。それをオメガ自身が復活させて昨年発表。これはその名作ムーブメントを搭載した今年の新作だ。搭載に選ばれたのが1965年のアメリカ初の宇宙遊泳で着用された「スピードマスター」第3世代というのもポイント。リュウズガードなし、39.7mmの小振りサイズ、というのがヴィンテージな雰囲気。ダイヤルに「Professional」の表記がないのも通好みだ。NATOストラップとベルクロストラップが付属する。
タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー カレラ 160周年 シルバーダイヤル リミテッドエディション」
《 タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー カレラ 160周年 シルバーダイヤル リミテッドエディション」 直径39mm 自動巻き(Cal.ホイヤー02) 33石 2万8800振動/時 100m防水 SS 世界限定1860本 69万5000円(税別) 》
今年はタグ・ホイヤーの創業160周年で、それを記念してブランドアイコンである「タグ・ホイヤー カレラ」のスペシャルモデルが多数登場。これもそのひとつである。モノクロームシルバーダイヤルが特徴の「2447S」と呼ばれる1964年のモデルの復刻版で、オリジナルの美しいデザインを踏襲。その一方で、ケースサイズを36mmから現代的な39mmに拡大、自社製ムーブメント「キャリバー ホイヤー02」搭載など、随所がアップデイトされているのが特徴。創業年にちなんだ世界限定1860本限定で完売必至。気になる方は早めのご購入をおすすめする。
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