「トゥルー スクエア フォルマファンタズマ」は、2020年の12月初めにオンラインで行われたラドー・デザインウィークにおいて発表された新作時計である。「トゥルー スクエア」コレクションでは、いくつかのコラボレーションモデルが展開されており、今作はイタリア出身のデザインデュオ、フォルマファンタズマとの共作である。文字盤を覆うハイテクセラミックスの中央に穴が開いた斬新なデザインで、税別価格は26万円だ。
《 ラドー「トゥルー スクエア フォルマファンタズマ」 自動巻き。パワーリザーブ約80時間。ハイテクセラミックス(縦44.2×横38.0mm、厚さ10.4mm)。5気圧防水。26万円(税別)。 》
Originally published on Montres De Luxe
懐中時計にインスパイアされた抽象的なデザイン
スイスのウォッチメーカーで、スウォッチ グループに属するラドーが、毎年デザイナーたちに同社の象徴的なコレクションを新たに解釈する機会を与えていることはよく知られている。新型コロナウイルスの影響を受けた2020年ではあったが、この年も例外ではなかった。
クリエーションとデザインをテーマとした4日間のデザインウィークにおいて、同社が発表したのはアイコニックな「トゥルー スクエア」に新解釈を施したモデルだった。同コレクションはその名が表すとおり四角いケースを持つ時計である。同社は何人かのデザイナーにその新たな解釈を求めたのだが、アンドレア・トリマルキとシモーネ・ファルジンのふたりによるデザインデュオ、フォルマファンタズマは特に独創性の高いものを提案した。
ホワイトカラーのハイテクセラミックケースを持つトゥルー スクエアをベースにした今回のコラボレーションモデルは、長期間使用しても傷がつきにくく、輝きを放ち続ける「クローズ」タイプの時計として考案されている。そしてそれはハーフハンターと呼ばれる、蓋を閉じた状態でも中央にあいた窓から時刻を確認できる懐中時計を思わせる仕上がりとなっている。
今回のバージョンでは、この小さな窓からだけ、経過する時を見ることができる。この窓はサファイアクリスタルで保護されているのだが、さらにハイテクセラミックで文字盤を覆っている。
ブレスレットは艶消しのセラミックスに、チタン製のフォールディングクラスプが合わせられたものとなっている。ケースバックのチタンは、セラミックスと同様にアレルギーを起こしにくい素材だ。一見ミステリアスなトゥルー スクエア フォルマファンタズマは、我々に時の流れを感じさせてくれる。
Contact Info: ラドー/スウォッチ グループ ジャパン Tel.03-6254-7330
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